真剣に「今」と向き合う若者に向き合うには

働き方

「コロナ渦後に入社した社員が何を考えているか分からない。」

そんな風に感じる先輩社員がいるそうです。プロパー(新卒から一貫して同じ企業に勤める方々)である彼ら彼女らも新入社員の頃は、先輩達から同じように思われていた節があるようですが、自身がどう視られていたかは、意識しづらいものですね。

新しい環境として、私たちの属する環境を選んでくれた新入社員。希望と不安を抱いていることは容易に想像できます。

一方で、私たちが思っている以上に彼ら彼女らは、広く世界を見ることができてしまっていることにも想像を巡らせなくてはなりません。

彼ら彼女らが良い社会人人生を歩み出せるように、共に希望ある社会を築いていくために、素直な心で向き合ってみませんか?

 

現実が見せつけられる社会で育って

1990年代のバブル崩壊以降、私たちは資本主義の現実を見せつけられました。

本人としては、頑張ってきたつもりでも、たまたま配属した先の未来がないために切り捨てられてきた人々。

人をコストとしか考えていない、人間性の低い経営陣。

そんな経営陣さえも、資本家が資本を膨らますために道具にされている。

 

こんな世界に生きていることを包み隠されもせず、さらに自ら情報を取っていける環境で育ってきた新入社員は何を信じるでしょうか?

「狭い環境でしか生きていけない者は淘汰されやすい。」

「自身が強くならないと生きていけない。」

そう考えるのはごく自然な考え方だと思います。

現実を知った上で、自らの人生をどう充実させていけるか?どんな戦略で生き抜いていくか?

彼ら彼女らは、希望を語る前に、生き抜く術を身につけるのに必死なのかもしれません。

 

良質な風土を求めて

教育水準の高い大学に進みたければ、進学校を選びます。

インターハイや甲子園を目指し、その道のプロとして生きたければ強豪校に進みます、

なぜ進学校なのか、強豪校なのか?

それは自らが求める人生への、可能性を高める風土が出来上がっているからでしょう。

良い土壌がなければ、実りある収穫を手にしづらいですよね。となれば、良い風土(土壌)が既にある環境を目指すのは理解しやすい行動です。

今や企業も同じです。

人が育つ、つまり高度な汎用的スキルが得られる環境に、まず身を置こうとするのは自然な流れでしょう。

自身のスキルが一定以上の水準に達したら、どこでも生きていける気がします。

一方で、スキルが身に付かない=将来的な社会的敗北を予感させます。そんな環境に長くいる程、自身の価値が毀損されるので、さっさと次に移りたくなります。

若手にとって転職は極めて合理的な行動と結果である、と理解しなければなりません。

 

理念への共感だけでは若手は去る

合理的に考えれば、汎用的なスキルが身に付きやすいコンサルタントを狙うのは最も正しそうです。

コンサルタントであれば、良かれ悪かれ、組織の流動性があるため、組織としても離職は大きな問題ではないでしょう。

 

一方で、最初から自身の信念や価値に適していそうな企業に入ってくれる方もいます。

そういった企業では、長く勤めることを前提とした制度設計がされており、比較的長期間の教育ができると思われがちです。

しかしながら、企業側、ひいては既存従業員のこういった思い込みは危険だと私は思います。

長期間の企業内教育=非効率かつ低需要スキル教育、と受け取られかねないからです。

なぜ長期の教育が必要なのか?そもそも教育体系すら整備できていないだけではないか?新入社員からすれば、そんな考えが浮かんできそうです。

実際に、全社や部門の教育体系整備は、相当に困難かつ時間を要するものだと、私は感じています。効果測定や評価までの時間も考えると、もはや説明する頃には誰も最初の意図など覚えていないかもしれません。だからこそ、風土から変えたいのであれば、教育に全力で取り組むべきでしょう。

「時間は過ぎたけれど、私にどんなスキルがついたのか分からない。」

「そして、そのスキルが今の世の中を生きていける程度のものなのか分からない。」

若手にこう思われた時点で、その組織の理念にいくら共感出来ていたとしても、長く居続けることは難しくなるでしょう。

今を真剣に、適切な選択をしなければ、明るい将来など掴めないのですから。

 

あなたの背中は格好いいか?

何をもって、良質な風土があるか、スキルが身に付く環境であるか見抜こうとしますか?

私であれば、プロパー達を測ります。

彼ら彼女らは、その風土で育った結果であり、新入社員の将来の姿とも言えます。特に、プロパーから経営陣になった方は、その風土で育つ限界とも見ることが出来ます。

格好いい社員は、あなたの会社にいますか?そして、あなた自身、過去の自分から見て格好いい存在になり得ていますか?

進学校も強豪校も最初から、質の高い風土を保有していた訳ではないでしょう。良い環境を目指して尽力した方が過去に、そしてその意思を継いだ方が今もいるからこそ、質の高い風土が維持できているのでしょう。

もしあなたが、今と未来を真剣に考え、行動しているのであれば、新しく加わった若手はその思いを感じ取る準備が出来ます。

そして、言葉としてあなたの信念を伝える必要があります。わたしたち自身が今と未来を真剣に生きている新入社員の戦友なのですから。

熱いこと言う人がいない中で、熱いこと言う先輩になってみませんか?

信念を伝えられる先輩って素敵ですよ!

 

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静かに退職する若者たち

 

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